
農業×DX
農業のDX推進事例と最新技術・システムをご紹介
農業では、人手不足や細かい作業を手作業でやり続けているなどの課題を抱えています
これからは、IoTやスマート農機、AIを用いた画像判定などを用いて、業務の効率化をしていくことが求められます
DXの導入により、細かい作業の自動化やヒューマンエラーの減少などが期待できます
Dcrossは、農業のDX推進において活用事例や有効なシステムを提案しています
農業×DX
導入企業の成功事例を紹介
株式会社カマタ農園
人手不足の解消にドローンを導入。コスト削減、省力化を実感し、多くの課題解決を実現!
株式会社カマタ農園は、「産業用マルチローターT30」というドローンを導入し、コスト削減、省力化などの課題解決を実現しました。
当製品は、優れた散布性能を実現する農薬散布用ドローンで、果樹・露地野菜などあらゆる作物に対応しています。重労働の防除作業をサポートします。
同園は、キャベツ35ha、レタス15ha、枝豆10haと大規模なほ場を管理されており、常に人手不足の解消と作業の効率化、省力化が課題でした。また、トラクターブームと背負い動噴で防除作業を行っており、トラクターが通れない狭い道もあり作業がスムーズにいかないこともありました。
当製品の導入により、トラクターブームでは5haの散布に1日かかっていたところ、半日で同じ作業を終わらすことができ、同じ作業人数で1日あたりの散布量を倍にするという作業効率化を実現しました。
また、狭くてトラクターブームが通れなかった場所にも散布が可能となりました。
このように、防除作業次の身体的負担と労力を大幅に軽減することができました。
よしよし畑
品質も収量も犠牲にしない、新しい都市近郊農業のモデルを先端技術で作る!
よしよし畑は「ゼロアグリ」を導入し、潅水や液肥の混入を自動化し、業務効率の向上を実現しました。
当製品は、IoTとAIの力で、農作業の負担を軽減しながらも、タイマーや手動では不可能だった精密な少量多頻度潅水を実現するAI潅水施肥システムです。既存のパイプハウスでも導入可能な土壌の環境制御システムで、PCやスマートフォンからの簡単な操作で理想的な少量多頻度潅水を行えます。
同農場では、当初は、タイマーで潅水をしており、液肥の混入も毎回500Lタンクに肥料を溶かしてポンプで吸わせるという完全な手作業でやっていました。そのため作業に時間がかかり、ブランドを営業にまで手が回らないという課題がありました。また、タイミングよく肥料をあげられない、くもりの日に水が多くて味が落ちるといった失敗もありました。
当製品導入後は、計画の実行のサポートにつながり、肥料や水の量の振り返りまでできるようになりました。また、水の量や秒数のバランスが崩れるとアラートを飛ばせるので、トラブルの迅速な検知が可能になりました。
農作業以外の部分のスマート化が大事。法人の今後のためにも、ネット管理で利活用できる営農管理は重要です。
農事組合法人 宮市
農事組合法人宮市は「アグリノート」を導入し、農場の運営や農地管理などの記録・管理のスマート化を実現しました。
当ツールは、パソコンやスマートフォンを使って、圃場や農作業など営農に関するさまざまな情報を記録・集計・出力できる営農支援ツールです。入力された情報はインターネット上に保存されるので、組織内で簡単に情報共有できます。
以前は、作業の履歴やほ場の管理といった事務作業に時間が取られてしまうという課題がありました。
同法人は、当ツールの導入により、作業の記録や管理を徹底し、事務作業の時間短縮を実現しました。また、これまでの作業履歴を残すことによって、後継者への情報共有も簡単に実現できます。
農業
DX推進のメリットを紹介
.jpg)
生産性の向上
.jpg)
品質管理と安全性の向上
.jpg)
持続可能性の向上
センサーテクノロジーやモニタリングシステムを利用することで、土壌の状態や作物の成長状況、水や肥料の使用量などをリアルタイムで把握し、適切な管理を行うことができます。
また、IoTやスマート機器の導入により、これまで人が行っていた重労働を自動化できたり、時間短縮できたりします。
これにより、効率的な作業計画や資源の最適利用が可能となり、人手不足の解消や生産性の向上につながります。
品質管理や食品安全においても重要な役割を果たします。センサーデータやビッグデータ分析を用いることで、異常な病気や害虫の早期発見や予防が可能となります。
その他にも、適切なタイミングで農作業を行うことができるので、環境による品質の変化を抑制できます。
また、追跡システムやブロックチェーン技術を活用することで、農産物の出荷から流通までの過程を透明化し、食品の安全性や品質を保証することができます。
DXの導入により、環境保護や土壌保護といった持続可能性の向上を実現します。
例えば、データに基づいた精密農業技術によって、適切な時期に適切な量の水や肥料を使用することができます。これにより、水資源の節約や地下水の過剰抽出の問題を軽減し、環境への影響を最小限に抑えることができます。
また、適切な農業管理技術によって、土壌の養分バランスや有機物の保持、土壌浸食の防止などを行うことができます。これにより、肥沃な土壌の維持や土壌の劣化の防止に寄与し、農業の長期的な持続性を確保します。
農業×DX
重要になる最新技術とシステム
01
AIと機械学習
農業におけるDXではAIと機械学習の技術が重要な役割を果たします。
例えば、病害虫の検出と予防や農産物の品質管理と分類に応用されています。
画像認識やパターン認識の技術を活用して、作物に対する病害虫や害虫の早期検出を行うことができます。これにより、被害の拡大を防ぎ、適切な対策を早急に講じることができます。
また、外観や色、サイズ、瑕疵の検出などを自動化することで、品質の一貫性を確保し、市場価値を向上させることができます。
生産性の向上とともに、顧客へ提供する価値の向上を実現できます。
02
IoT
農業のDXにおいてIoTはリアルタイムなモニタリングと制御や自動化された農作業といった側面で非常に重要な役割を果たしています。
IoTデバイスを農地や施設に設置することで、畑や温室の環境条件(気温、湿度、光量など)や土壌の状態(水分、養分など)をリアルタイムでモニタリングすることができます。これにより、作物の生育状況や病害虫の発生状況を把握し、適切な制御や対策を行うことができます。
また、IoTデバイスと連携した自動化システムは、農作業を効率化するために活用されます。
例えば、自動散水システムや肥料散布装置は、センサーデータに基づいて適切なタイミングや量で作物に水や肥料を供給します。他にも、自動収穫ロボットやドローンは、作物の収穫や監視を自動化することができます。
このように、農作物の管理から作業まで一貫して農業をサポートします。
03
ロボティクスと自動化
農業のDXにおいてロボティクスと自動化は、労働力の削減と効率化、時間とリソースの節約や危険な作業の軽減といった面で重要な役割を果たします。
例えば、自動収穫ロボットは作物の収穫作業を自動化し、大量の作物を効率的に収穫することができます。これにより、農業労働力の負担を軽減し、作業のスピードと効率を向上させることができます。
作業にかかる時間とリソースを節約に関しては、従来の手作業に比べて時間と労力の節約が可能です。水や肥料の使用量を最適化することで、資源の節約にも貢献します。
また、農業には危険な作業がありますが、ロボティクスと自動化はこれらの危険な作業を軽減することができます。高所での作業や有害物質の取り扱いなど、人間にとって危険な状況や環境下での作業を自動化することで、労働者の安全性と健康を向上させることができます。
このように、作業の効率化やリソースの削減、安全に危険な作業を行うことを可能にします。
04
ビッグデータ分析
農業のDXにおいてビッグデータ分析は、農業意思決定のサポートや作物の生育予測と管理において重要な役割を果たします。
ビッグデータ分析は、畑や施設のセンサーデータ、気象データ、市場データなどの膨大なデータを分析し、農業の意思決定をサポートします。例えば、過去のデータや予測モデルを活用して、最適な作物の種植時期や栽培条件、成長予測を行うことができます。
このように、人の目では判断が難しい事象についても、データを元に栽培手法や経営施策の意思決定を行うことができます。
05
センサーテクノロジー
農業のDXにおいて、センサーテクノロジーは非常に重要な役割を果たします。というのも、他の重要技術に応用するためのデータを取得するのに利用されているからです。
例えば、センサーテクノロジーは、農地や施設の環境をリアルタイムでモニタリングするために活用されます。気温、湿度、光量、二酸化炭素濃度、土壌の水分や養分など、様々な要素を計測することができます。
また、異常な状況や病害虫の早期検知に役立ちます。気温の急激な変化や湿度の異常、害虫の発生などをセンサーが検知することで、異常事態を素早く把握し対策を講じることができます。これにより、作物への被害を最小限に抑えることができます。
このように、センサーテクノロジーを応用することで、AIやロボティクス、自動化といった重要技術の運用を可能にしています。