物流×DX
物流のDX推進事例と最新技術・システムをご紹介
物流業界は、EC市場の拡大による商品管理の複雑化、トラック積載効率の低下、配送ドライバーの人手不足、燃料の高騰といった課題が存在しています
DXの導入により、在庫管理業務の効率化、トラック積載率の可視化、ドライバーのマッチング、配送効率の向上などを実現することが可能になります
Dcrossは、物流業界のDX推進において活用事例や有効なシステムを提案しています
物流×DX
導入企業の成功事例を紹介
株式会社富士逹
デジタルピッキングシステムによる出荷仕分けの効率化
株式会社富士逹は、富士電機の物流センター向けソリューション「デジタルピッキングシステム」を導入し、紙のリストで行っていた仕分け作業をデジタル化することで倉庫内業務の効率化を実現しました。
当製品は無線式のデジタル表示器を活用し、5つの色と数字で現場の仕分け作業をサポートします。種蒔き仕分けを中心に様々な要件に適用可能です。仕分け作業の省力化、省スペース化、効率化を提供します。
同社では、従来、紙のリストを使って仕分け作業を行っており、仕分けミスの多発や、仕分けへ多く人数を割かないといけませんでした。
当製品の導入により、仕分けのミスが減り、紙がなくなった分両手を使って楽に作業ができるようになりました。また、最大10人で仕分け作業の対応をしていたところ、現在は多くても6人と少人数で業務を進められるようになりました。
タキザキロジスティック株式会社
誰でも配車業務をできるような体制へ。「Loogia」
タキザキロジスティック株式会社は、「Loogia」を導入し、配送ルートの計算時間短縮、計算作業の軽減、ドライバーの総稼動時間などのデータ確認を実現しました。
当製品は、ラストワンマイルに特化した配車システムで、誰でも簡単に最適な配車計画を作成することができ、配車・配送業務を効率化できます。配車計画の作成からリアルタイムの動態管理、ドライバーアプリまで一貫して提供しています。
同社は、当製品の導入によって、配車コースを組む作業をデジタル化し、50%の時間短縮を実現しました。また、一台当たりの重量や、コース、稼動時間といったデータを確認できるようになり、ルートの適性の可視化も実現しました。
最短30分でお届け!ピックゴーとシステム連携で実現できた「7NOW」のサービス「PickGo]
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、「PickGo」を導入し、近辺にいる配送パートナーとのマッチングさせ、最短30分での配送を実現しました。
当製品は、荷物を届けて欲しい法人や個人の方と配送パートナーを繋ぐ日本最大級の配送プラットフォームです。多くの配送パートナーが登録しているため、迅速かつ確実なサービスを提供しています。
同社は、全国に約21,000店舗を展開しており、最終的に21,000店舗の配送網を作ろうと検討していました。そのためには、最短30分で届ける仕組みを幅広いエリアで展開できる配送網と、悪天候など注文が重なるタイミングでの需給に応じた配送員の確保が必要でした。
当製品は、全国60,000人の配送パートナーを抱えている、当日であっても可能な限りリアルタイムに配送パートナーのリソース確保が可能という2点から「7NOW」のサービス実現に貢献しました。
物流
DX推進のメリットを紹介
商品・在庫管理効率化
積載効率の向上
最適な配車
物流業界における商品・在庫管理の効率化は資源の最適化、在庫の回転率の向上、在庫不足や過剰在庫の軽減などを可能にします。
例えば、AIや機械学習によって需要を予測することで、需給のバランスを適切に保つことができます。需要予測や在庫レベルの最適化に基づいて、必要な商品の在庫を最小限に抑えつつ、顧客の要求に応えることができます。これにより、資源の浪費や余剰在庫の発生を減らし、物流プロセス全体の効率性を向上させることができます。
また、適切な在庫を維持し、需要に応じて迅速かつ正確に商品を供給することで、在庫の滞留期間を短縮し、キャッシュフローを改善することができます。
物流業界における積載率を向上は、コスト削減、環境への負荷低減、運送能力の最大化などを実現します。
3Dセンサーカメラを設置するなどで積載率の可視化を可能にします。
具体的には積載率の低いトラックと荷主のマッチングをすることで積載率の向上させます。
これにより、同じ数の運送物でより多くの商品を輸送することが可能です。これにより、限られたリソースでより多くの商品を輸送し、効率的な物流ネットワークを構築することができます。
物流業界における最適な配車は輸送効率の向上、コスト削減、配達時間の正確性と信頼性の向上などを実現します。
AIや機械学習の導入によって、配送件数、配送地域から最適な配送スケジュールと配送ルートを計算することができます。
これにより、空車や不要な車両の発生を最小限に抑えることで、燃料費や車両メンテナンス費用、人件費などのコストを削減することができます。また、効率的な配車により、輸送にかかる全体的なコストを最適化することができます。
また、遅延や配達のミスを最小限に抑えることができます。顧客にとって正確な納品は重要であり、顧客満足度の向上につながります。
物流×DX
重要になる最新技術とシステム
01
IoT
物流業界におけるIoT技術の利用は下記のような役割を果たします。
IoTセンサーやデバイスを物流プロセスに組み込むことで、車両、倉庫、在庫などの要素をリアルタイムでモニタリングすることができます。これにより、物流の様々なデータや指標をリアルタイムで把握し、可視化することができます。在庫の状況や輸送の進捗状況などの情報をリアルタイムに把握することで、意思決定の迅速化や問題の早期発見・対応が可能となります。
また、在庫管理においても効果的なツールとなります。センサーを商品や倉庫に取り付けることで、在庫レベルや商品の状態(温度、湿度など)をリアルタイムでモニタリングすることができます。これにより、在庫の正確な把握やロットトレーサビリティの向上、在庫の適切な補充や再注文のタイミングの把握などを実現できます。結果として、在庫コストの削減や在庫品切れの防止など、効率的な在庫管理が可能となります。
02
ビッグデータ分析
物流業界におけるビッグデータ分析は、需要予測と在庫最適化やルートの最適化と配送効率向上において重要な役割を果たします。
需要予測と在庫最適化においては、過去の販売データや需要の傾向を分析し、需要の変動を予測することができます。これにより、需要予測の精度が向上し、在庫を適切に管理することができます。適切な在庫レベルの維持により、品切れや在庫の過剰などの問題を回避し、コスト削減や顧客満足度の向上に繋がります。
ルート最適化と配送効率向上においては、輸送データや交通情報、天候情報などの要素を組み合わせてルート最適化が可能となります。最適なルートを選択することで、車両の走行距離や時間を削減し、効率的な配送を実現します。これにより、燃費の改善や車両の利用率向上、配送時間の短縮などが実現され、物流プロセス全体の効率が向上します。
03
ブロックチェーン
物流業界におけるブロックチェーン技術の利用は、信頼性と透明性の向上やトレーサビリティと品質管理で重要性を発揮します。
ブロックチェーン技術は、取引や物流情報の改ざんや不正を防ぐために重要です。ブロックチェーンはデータの改ざんが困難であり、分散型の台帳に取引履歴や物流情報を記録することができます。これにより、情報の透明性と信頼性が向上し、不正行為や詐欺を防ぐことができます。
また、ブロックチェーンを活用することで、製品や原材料のトレーサビリティを実現できます。取引や運送の履歴、品質情報、保管状況などをブロックチェーン上で確認できるため、製品の原産地や品質の確認、不正な取引の検出が可能となります。これにより、偽造品の流通防止や品質管理の向上が図れます。
04
AI(人工知能)
物流業界におけるAI(人工知能)の利用はエラー検出と品質管理などで重要な役割を果たします。
AIは画像認識やセンサーデータの解析などを通じて、エラー検出や品質管理に貢献します。例えば、製品の外観やラベルの検査にAIを導入することで、欠陥品や不良品の自動検出が可能となります。また、センサーデータをモニタリングして機械の異常や故障を予測し、メンテナンスを行うことで、生産品質の向上と機械の故障リスクの低減が図れます。
05
ロボティクスと自動化
物流業界において、ロボティクスと自動化は効率的な作業と生産性向上や作業環境の改善と安全性向上で重要な役割を果たしています。
ロボティクスと自動化により、物流作業の効率化と生産性向上が実現できます。例えば、自動倉庫のロボットによる商品ピッキングや搬送作業、自動運転車両による荷物の輸送など、人の手作業に比べて高速かつ正確な作業が可能です。これにより、作業時間の短縮やミスの減少、生産ラインの効率化が図れます。
ロボティクスと自動化は人間の負担を軽減し、作業環境の改善と安全性の向上に貢献します。例えば、重い荷物の持ち運びや危険な作業はロボットに任せることで、労働者の身体的負荷を減らすことができます。また、自動化により人とロボットの作業が分離されるため、作業現場の安全性が高まります。